静電気の発生状況の把握は静電気対策の第一歩です。
サンプルをお預かりし、トナーを用いて帯電状況(正帯電/負帯電の傾向や放電パターン)を“見える化”します。
こんな時にお役に立ちます
- 静電気が原因と思うが、確証できない
- コロナ処理の効果を確認したい
- 欠点パターンと静電気放電パターンが一致するか確認したい
- 電位計で評価できない微細な静電気現象を把握したい
トナー分析の利点
- 電位計で測定できない正負混在の帯電現象を視覚化できる
- 放電パターンや周期性が確認できる
- 高分解能で微細パターンを確認可能
- 帯電パターンと周期性の分析により原因を推定できる
1.電位計で測定できない正負混在の帯電現象を視覚化できる
下図のように、正負の帯電が等量発生している帯電パターンは電位計では“0V”となり、 静電気が存在していても認識できません。
このため、『電位計で0Vだったから、トラブルの原因は静電気でない』と判断するのは早計です。
正負の帯電が混在していることを見過ごすと、塗工や表面処理の不良が発生したり、帯電個所を特定できないなどのトラブルにつながります。
一方、トナー分析では正負それぞれの静電気に付着するトナーを使用し、帯電パターンを見える化できるため、電位計で測定できなかった帯電が認識できる手段となります。
2.放電パターンや周期性が確認できる
帯電現象の多くは、1)接触→剥離による帯電、2)帯電に誘発される放電、の2つの現象が混在しています。
トナー分析では、豊富なノウハウにより視覚化された帯電パターンを分析し、正の帯電→負の放電/負の帯電→正の放電のどちらのパターンかを見極めたり、帯電の周期性を確認できます。
3.高分解能で微細パターンを確認可能
従来の電位計では、10㎜×10㎜など㎜オーダーでしか電荷の測定ができませんでした。
一方、トナー分析は、数十umオーダーの分解能※を示せることから、“帯電傾向”ではなく“帯電パターン”そのものを視覚化できます。
例えば、エレクトレット処理結果の確認や品質管理などの評価に活用できます。
※条件により分解能は変動します。
4.帯電パターンと周期性の分析により原因を推定できる
トナー分析は静電気トラブル工程の特定にも役立ちます。下図のように、各工程の前後でトナー分析をすれば、どの工程で帯電が発生しているかを確認できます(下図は工程2で帯電が発生している例)。
ご利用事例
- 工程前後での帯電状況の比較
- 不織布のエレクトレット性能評価・品質チェック
- 医療製品の帯電傾向の評価
- 光学フィルムにおける静電気障害の可視化
- 樹脂成型時の帯電分布視覚化……
可視化サービスの主な内容
1)状況のヒアリング(無料)
お困りの状況をヒアリングし、トナー評価で帯電が検出できるかどうかを検討します。
2)トナー評価
お預かりしたサンプルにトナー処理を施します。
※サンプル作製や輸送の際に不用な帯電が生じないよう、あらかじめ取り扱い方法をご案内します。
3)報告書の提出
トナー評価結果をこれまでの経験をもとに評価し、帯電や放電の特長などをまとめた報告書を提出します。
≪報告書の内容例≫
・帯電の傾向(正/負いずれかの帯電が優位かなど)
・帯電と放電の識別
・発生ピッチ
・推定される原因あるいは確認すべき項目
・不具合の原因として静電気が疑われるかどうかの推定
トナーパターン事例
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